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国連演説で“中東和平プロジェクト”を紹介

「日本ならばこそできる外交がある」

第63回国連総会で麻生太郎総理大臣

9月25日、国連総会で麻生太郎首相が一般討論演説。その中で、この夏に小金井市(東京)で開かれた「中東和平プロジェクト」を紹介し、次のように述べた。

「海外から9人の高校生がやって来ました。日本に来るのは初めてです。慣れない料理に顔をしかめるなどは、どこにでもいそうな高校生のビジターと、変わるところがありません。1つだけ、ありふれた招へいプログラムの参加者に比べ、彼ら、彼女らを際立たせていた特徴がありました。4人がパレスチナ、5人がイスラエルの高校生で、全員、テロリズムを始めとする過酷な中東の現実によって、親族を亡くした遺児であったという点です。

議長、日本の市民社会が地道に続けてくれている、和解促進の努力をご紹介しました。

高校生たちは、母国にいる限り、互いに交わることがないかもしれません。しかし遠い日本へやってきて、緑したたる美しい国土のあちこちを、イスラエル、パレスチナそれぞれの参加者がペアをなして旅する数日間、彼らの内において、何かが変わるのです。親を亡くした悲しみに、宗教や、民族の差がないことを悟り、恐らくは涙を流す。その涙が、彼らの未来をつなぐよすがとなります。

包括的な中東和平には、それをつくりだす、心の素地がなくてはならぬでしょう。日本の市民社会は、高校生の若い心に投資することで、それを育てようとしているのであります。

この例が示唆する如く、日本ならばこそできる外交というものがあことを、私は疑ったことがありません」

首相はさらに、農業振興によってイスラエル・パレスチナの和平実現と発展をめざして日本政府が進める「平和と繁栄の回廊」構想にふれ、“日本は自らの持つ技術や資金を提供するのはもとより、信頼の仲介者となる。信頼こそが、中東にあっては最も希少な資源である”と語った。

紛争で家族や親せきを失ったイスラエル・パレスチナ双方の子供たちを日本に招いて交流してもらう「中東和平プロジェクト」は、2003年7月、世界連邦宣言自治体全国協議会の事務局を置く綾部市で初めて開催され、小金井市で5回目。

実施母体としてこのプロジェクトを後押ししてきた綾部市の四方八州男市長は、「一滴の水を大河に」との合言葉を掲げ、プロジェクトの継続を呼びかけているが、首相演説に対する今後の世界的反響の広がりが期待される。

(⇒麻生総理の第63回国連総会演説・全文)

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